【コラム】 旅へのお誘い 第8回 大回り乗車 後半

松原利明

前回大回り乗車の概要を書きましたが、実行するにあたって注意すべき重要なことがいくつかあります。
(「第7回 大回り乗車 前半」の記事はこちら

  1. 前回に図で示した大都市近郊区間内の駅発着であること(但し同じ駅に戻るのはダメ)
  2. 同じ駅や同じ線路を二度通ってはいけない(一般的に言う一筆書きでは無い)
  3. 行程中大都市近郊区間から出てはいけない
  4. 途中下車(途中の駅で改札外へ出ること)はできない。無人駅では運転士または車掌が改札業務をするので、列車からホームへ降りることも不可。切符の有効は当日限り
  5. 一部の駅、加古川駅や和歌山駅などでは中間改札があるので、「大回りです」と言い、質問されたらそこできちんと説明ができること

    山陽線と加古川線乗り換え時に通る加古川駅の中間改札。当然改札機械は通れません

  6. 途中車内検札などがあった場合や、JRの駅員や乗務員の中にはこの規則を知らない人もいるそうなので、経路を説明できるように紙に書いた行程表などを作成をしておくのが望ましい。その為ICOCAなどのICカード式では無く、乗車駅がわかる紙の切符を買っておくことをお勧めします(たいがいは「大回りです」と言うだけで良い)
  7. 途中での食事、トイレのことも念頭に。大阪駅、天王寺駅、京都駅などでは、改札内に売店や簡単な飲食ができるところもあります
  8. 行程中列車が遅れて接続しなかったり、事故等で不通になっても救済はなく、途中でやめることになればその駅までの運賃を支払うことになります

長時間乗車して苦痛を伴ったりすると、よほどのマニアでない限り楽しくは無いでしょうから、先ほどの川西池田から大阪を例にとると、〜尼崎〜(東西線)〜京橋〜天王寺〜奈良〜京都〜大阪のルートくらいなら約3時間なので、時間的にも容易だと思います。

似たようなのが阪急電車にもあります。十三〜宝塚〜西宮北口〜十三の(阪急環状線)で、どちらまわりで乗車するかというものです。

皆さんは川西能勢口から神戸三宮へ行く時、十三まわりか宝塚まわりかどちらを選ばれるでしょうか?この場合、どちらも運賃は320円で行くことが可です。所要時間もあまり変わりませんね。
それなら川西能勢口から隣の池田までならどうでしょう? JRの規則でいけば、〜宝塚〜西宮北口〜十三〜池田でも良さそうですが、阪急電車の場合、営業規則の中で「阪急環状線内を発着または通過となる場合で、環状線内運賃区間数が3区(10キロ)以上の乗車券(定期券を除く)を所持する旅客は、運賃計算経路によらないで迂回して乗車することができる」とされています。ですから川西能勢口からの場合は服部天神より遠くの駅、または今津線の逆瀬川より遠くの駅への乗車の場合、遠回りしてもよいことになります。(230円以上の区間)
また、「環状線内運賃区間数が3区(10キロ)以上の乗車券」とあるので、例えば京都河原町から三国まで400円の切符であっても、環状線内は十三〜三国で3区無いので遠回りは不可ということになります。

上記のことに注意をして大回り乗車を楽しんでみてはいかがでしょうか。但し中途半端な理解で、トラブルになっても責任は負いません。

今回は2回にわたって、まあどうでもよい話を書きました。新型コロナ騒ぎが収まり、安心して楽しく旅行ができるようになればと思います。