【コラム】地球温暖化のお話(28)新型肺炎と温暖化

石津 顕

 コロナウイルスによる新型肺炎の流行は収まる気配がなく、まだまだ広がる気配もあります。世界保健機関(WHO)によりますと、コウモリを病原巣とする可能性が高い人獣共通感染症だとのことです。環境保護団体や専門家は、ウイルスの人への伝播は、気候変動や自然破壊なども大きく関係していると指摘しています。
WHOと中国の専門家チームは2月末に報告書を発表し、新型コロナウイルスは「動物が起源」と断定し、コウモリ由来のウイルスがセンザンコウなど別の動物を介して人に感染したとみています。センザンコウは食材や漢方として中国・武漢市の海鮮市場で扱われており、当初はこの市場からコロナの流行が始まったとみられていましたが、はっきりした証拠は無いようです。
2002~03年に流行した「重症急性呼吸器症候群(SARS)」や、中東で発生している「中東呼吸器症候群(MERS)」もコロナウイルスの一種で重篤な肺炎を起こし重症化しやすく、この2種と新型コロナウイルスは動物が感染源とみられており、一般的な風邪のコロナウイルスとは異なるそうです。
今回の新型コロナウイルスのまん延は地球環境破壊が生み出したと言われています。自然破壊によって、住む場所を失った野生動物が餌を求めて人の住む町に近づいてきたり、希少動物を食料などに利用することで、人と動物が接触する機会が増え、新たな人獣共通感染症が生まれた可能性が高いようです。
国際環境団体グリーンピース・ジャパンは、温暖化による熱帯の感染症の北上を指摘しています。さらに、北の永久凍土が溶けることで未知のウイルスが発生する危険性も指摘しており、気候危機とウイルスまん延は大きな関連があると言っています。前回お話ししたサバクトビバッタの大量発生も温暖化と無関係では無いように思われます。
このように気候変動は人の重大な健康問題さらには食糧問題に直結しており、コロナ対策に追われ、温暖化対策が後手に回れば、気候危機による豪雨、大型台風、食糧不足などで私たち人間を含む地球上の生命の存在は、さらに脅かされ続けると危惧されています。
いまは世界中がコロナに振り回され、国や地方、新聞もテレビもコロナ一色ですが、危機管理の面から、冷静に原点に返って、地球規模でのいろんな危機を総合的に考えておくことがとても大切ですね。
この上に南海トラフ地震などが重なると、、、想像するだけで怖いです。想定外だったと言っていられません。そんな恐ろしいことにならないように祈るばかりです。

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