【コラム】地球温暖化のお話(23)再生可能エネルギー(5) 風力発電

石津 顕

 有馬山猪名の笹原風吹けば いでそよ人を忘れやはする” 大弐三位 『後拾遺集』
百人一首に歌われていて皆さんよくご存じだと思います。猪名の笹原をそよそよと吹きわたる風と“まったくそうよ”をかけて詠んだ歌だそうです。私たちの猪名川一帯は笹原だったのでしょうね。
百人一首には風・嵐をうたったものが10首以上あります。風は私たち日本人にとっては生活に密着していて、心の中でも大切なものだということがよくわかります。
風もそよそよの風ならいいですが、最近は台風が大型化して災害が大きくなることが多くなりました。これも地球温暖化の影響だと言われています。
風を利用する風力発電。風で風車を回し、その動力を発電機に伝達して電気を発生させるシステムです。風力エネルギーは①尽きる心配がない②CO2を発生させない③純国産のエネルギーという長所があります。一方で、短所は①風の強い地域でないと効率が悪い②風の強さに左右されるので不安定③騒音が出るなどがあります。しかし、風力発電の短所を克服して、風という地球に与えられたエネルギーを最大限活用していくことは私たちにとって大切なことですね。
風力発電は世界各国で活用されており、2010年では世界の電力需要量の2.3%ですが、2020年には4.5-11.5%に達するという調査もあります。2013年から2018年までの、風力発電の増加は、世界で12%から15%の伸びが予想されています。
中国の設置容量は2013年から2017年には12倍。同様にドイツでは2013年に3.24GWが2017年には56.1GW(17倍)と大きな増加をしています。しかし日本は欧米諸国に比べて進んでいません。
その理由は
①台風に耐えられる風車にすると欧米と比較して高価になること
②大型の風車を設置できる平地の確保が困難なこと
③今まで日本では太陽光発電を重視してきた歴史があること
などが挙げられます。
そんな中で大手建設会社が約500億円を投じ超大型洋上風車の建設に対応できる専用船「SEP船」を造るという計画を発表しています。
日本の風力発電の課題は
(1)発電コストを安くする: 日本の風力発電コストはkWh当たり13.9円。世界平均の約1.6倍です。安い発電コストが望まれます
(2)立地条件: 狭い国土なので建設場所が限られる一方で、周辺を海に囲まれた日本では、洋上風力発電の発展が期待されます。
これらの理由から、この建設会社の計画は大きな意味を持つことになり期待されています。

 

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【コラム】地球温暖化のお話(23)再生可能エネルギー(5) 風力発電” に対して1件のコメントがあります。

  1. ホークスファン より:

    地球温暖化はどんどん進み、海水温が上昇し、その影響と思われる巨大な台風が連続して襲来して日本各地に大きな災害を引き起こしています。アメリカでも強烈なハリケーンがメキシコ湾からフロリダなどを襲っています。それなのにアメリカはパリ協定からの離脱を発表しました。大変残念なことです。いずれの日か地球最後の日が来ないことを祈るばかりです。
    このコラムはとうとう23回まで来ました。身近で判りやすくと心掛けている積りですが、皆さんがどんな感じで読んで下さっているか気になるところです。
    感じられたことをぜひお聞かせ下さい。 (筆者 石津 顕)

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