【コラム】オオムラサキ 20回目 ;8月号

兵庫丹波オオムラサキの会 会長 足立 隆昭

オオムラサキ(Sasakia charonda Hewitso)は美しく気品と風格があり、国蝶として、里山シンボルとして、人との関わりも深い。しかしここ半世紀の間に里山の荒廃が進み準絶滅危惧種および指標生物(自然の豊かさのものさし)に指定されています。川西市は里山を宅地開発や道路建設が行われ、幼虫が食べるエノキが減少し、オオムラサキも減少したようです。

8月は2齢~3齢幼虫で4齢幼虫に成長し、冬を越す体をつくります。
4齢幼虫は11月末にエノキの幹を伝って地面に降り、株元周辺のエノキの枯葉に潜り込み越冬します。
来年春分の日を超えると4齢幼虫は覚醒(目覚め)してエノキに登り始め、エノキの葉の展葉を待ちます。

 

 

 

 

オオムラサキの復元には生息状況を調査することが大切です。10月上旬までにエノキを見つけておいて、12月中旬以降にその株元のエノキの落ち葉を調査・記録して、見つけた幼虫は元に戻しておきましょう。
危険ですから一人の行動は避けてください。

参考文献
チョウの生物学:東京大学出版会
オオムラサキ(日本の里山と国蝶の生活史)栗田貞多男:信濃毎日新聞社

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