【コラム】地球温暖化のお話(18)海藻と温暖化(3)

                                                                 石津 顕

バイオ燃料という言葉を聞かれたことがあると思いますが、生物体の持つエネルギーを利用したアルコール燃料などのことを言います。
石油や石炭のような化石燃料は燃焼すると二酸化炭素(CO2)が増え、地球温暖化の大きな原因になっていますし、燃料の枯渇が心配されます。
しかし、バイオ燃料は枯渇する心配がない上に、燃焼してもCO2の総排出量が増えない再生可能エネルギーとして、主に自動車や航空機を動かす石油燃料の代替物として注目されています。
再生可能エネルギーについては、後の回で詳しくお話しします。
日本の国土は約38万km2で世界第60位ですが、領海と排他的
経済水域を合わせた面積は約447万km2で世界第6位となります。
この膨大な海洋面積を利用して、海藻類でバイオ燃料を開発する
研究が急速に高まっています。
(https://www.asiabiomass.jp/topics/1009_02.html )

 

例えば、東北大学の研究では、海藻のコンブやホンダワラに酵素を加え液状化し、これに酵母・バクテリアを加え発酵させ、約2週間で、海藻1kgから200mℓのバイオエタノールを製造しています。
広島大学の中島田教授の研究では海藻を粉砕して、コントロールした微生物で満たした水槽に入れると、海藻が分解・発酵され、最終的にメタンを発生させます。
海で海藻類を栽培し、栽培した海藻でメタンと高付加価値製品を精製し、特産品として売り出すことができるし、メタンはガスタンクに保存して燃料ガスや発電に利用できます。さらには、育成する藻場を魚介類の“揺り籠”にして水産業と組み合わせれば、生産コストの低減も図ることができるかもしれないと夢は広がります。
図のように、光合成によって合成された種々の化合物は、各産業の原料として利用することができるため、海藻は様々な産業分野に展開することが可能です。
バイオエタノールやメタンなど、周りを広い海で囲まれた日本は海藻を利用して、資源大国になるとすばらしいですね。

 

コラムを読んでの、ご感想・お質問等お寄せください。

↓↓↓

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。